ステキな南イタリアへの招待状


近年低迷しているセリエA。UEFAリーグランキングでは4位でCL出場権も今や3枠です。
UEFAクラブランキングでも、最高位はACミランの20位。あゝ、何たる落ちぶれよう。

80年代後半から00年あたりまでのセリエA全盛期が懐かしく思えます。世界のスーパースターたちはみんなイタリアにいましたもんねえ。オランダトリオに始まり、当時一世を風靡したクライフ率いるドリームチームバルセロナをCLの決勝で4-0で粉砕。天才レフティのサヴィチェヴィッチが決めたループシュートは伝説です。
1991-1992年シーズンから1997-1998年シーズンまで実に7年もの間、CL決勝の舞台にはセリエAのチームが立っていました。

わたしなんかの世代には、フジテレビで深夜に放送していた「Football CX」という番組をフットボール好きなら、みんな録画して見ていました。のちに月1回3大リーグを中心に試合ハイライトなんかを放送するようになったんですが、その前はセリエAのハイライトや情報を週1回のペースで放送していたんです。ジョンカビさんと西ちゃんとマルカトーレ青嶋、タモリ倶楽部以外で見る安齋さんも好きだったなあ。

話しはそれましたが、今シーズンはユヴェントスがCLでも頑張っています。久々にイタリアのチームが決勝の舞台に立っている姿を見たいものです。

リーグではそのユヴェントスが4連覇。今は死角がありません。これで31回目の優勝です。
優勝回数でも他の追随を許さず、ダントツトップ。2位はインテルとミランが共に18回。3位はジェノアの9回です。
イタリアの首都“永遠の都”ローマに本拠地を置くローマとラツィオは、それぞれ前者は3回、後者は2回しか優勝していません。この国のカルチョの歴史は3つのチームの歴史、もう少し大きく言えば、“北”の歴史です。

カルチョ界では大まかに、ローマ以南を南、それより北を北と分けます。ちょうどよくローマはイタリアの真ん中あたりに位置しているんです。そして以南といったように、ローマは南に含まれます(ローマっ子にとっては不服かもしれませんが)。ちなみに、サルディーニャ島も南。



セリエA全盛期、Sette Sorellle(セブンシスターズ)と呼ばれた強豪クラブチームがありました。
それは、ユヴェントス、インテル、ミラン、ローマ、ラツィオ、パルマ、そしてフィオレンティーナです。
これらのクラブのうち、ローマとラツィオ以外のクラブはみんな北。

さらに、今シーズンのセリエAはというと、南のチームは20チーム中たったの5チームだけ。
イタリアは北と南で文化も言葉(方言)もだいぶ違っていて、経済格差もあります。南は経済があまりよくなくて、北の人にはアフリカなんて言う人もいます。南イタリアにもアフリカにも失礼ですが、これはもちろん冗談です(たまに本気で言っている人もいるけれど)。カルチョの世界でもそれは顕著に現れていて、南イタリアのチームはなかなか優勝できません。

それでも人々はあっけらかんとしています。
よく言われることですが、南イタリアの人々はものすごく暖かい。明るいし、日本の関東圏で育った人には厚かましいと思われてしまうかもしれないくらい親切。おおらかでみんなのんびりしています。

それもあるのか、クラブの経営はあんまり上手じゃない。シチリア島やナポリだけではなく、南イタリア全体がマフィアの本場ということもあり、よからぬ方へお金が行ってしまったり、八百長行為が横行したりするんでしょうけれど、根本的な問題は、その楽天主義でしょう。それが魅力でもあるのですが。

流星のごとく輝くチームが出てきたりするのですが、そこは流星、すぐ消えてしまいます。
87年に優勝したマラドーナ有するナポリがそうでしたし、超攻撃的スタイルでセリエAに新風を吹き込んだゼーマン率いるフォッジャもそうでした。近年で言えば、モンテッラ率いるカターニャや、トニ、カバーニ、パストーレを輩出したパレルモもリーグを代表する曲者でした。

リーグをかき回す、個性豊かなチームが多く、魅力的です。そしてどちらかというと、南のチームの方が攻撃的なチームが多い。なんていうか、人間味のあるチームが多いんです。

今シーズンのセリエAに話題を戻します。
1位はユヴェントスですが、2,3,4位を見てみると、ローマ、ラツィオ、ナポリと続きます。5チーム中3チームがCL出場権争いをしている。うれしい順位表です。
気持ちとしては、このままの順位で終了し、ナポリがELで優勝して来シーズンのCL出場権を獲得するのが理想的です。
来シーズンは南イタリアの3チームが欧州の舞台で躍動する姿が見られるでしょうか。

なかなか勝てない南イタリア。だけど、みんなノーテンキで、お気楽。きれいな海があって、輝く太陽があって、おいしい食材がある。そんな暖かい空気がゆっくり流れる場所から、名声をほしいままにする北を打ち負かす。素敵じゃないですか。気持ちいいじゃないですか。

セリエAをご覧になる時は、是非南のクラブに注目してみてください。きっと気に入ると思いますよ。





それでは、Arrivederci~


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