予定説ソナタ 資本主義の起爆剤 その二
さあつぎは本題の資本主義との結びつきです。
カルヴァンの思想はキリスト教を本来の姿に戻すというものです。
そもそもキリスト教は金儲けを許さない宗教でした。聖書にそう書かれています。
だからカルヴァンも富は絶対によろしくないと考えた。
生活は徹底的に質素にし、ほんの少しの楽しみでも遠ざけるべきだと教えました。
しかし皮肉にも予定説を信じるとカネがどんどん貯まる。
なぜか。まず、質素な生活をしていれば支出が少ないのは当たり前です。そのうえ予定説を信じるとよく働くようになるから収入も増えるのです。どうしてよく働くようになるのかというと、自分の人生は「神」が定めたものだ、と考えるのが予定説です。それなら自分の職業も「神」が定めたものに違いない。これを「天職」と言います。だから怠けずに働く。
もともとキリスト教の教えには「労働こそが救済の手段である」という思想がありました。これをドイツの社会学者マックス・ウェーバーは「行動的禁欲」と呼びます。
予定説を信じた人は天職を一生懸命に行い、ほかの喜びを禁欲する。それでも救われるかどうかはわからないから、少しでも気が楽になるように一心不乱に働くのです。
これならお金が貯まるに決まっています。
さらに労働は隣人愛の実践にもつながります。
他人の求めるサービスを提供すれば、それは隣人愛をおこなったことにもなるからです。
これでさらに働くことが正しくなりました。
そしてその指標となるのが利潤です。
そこで隣人愛の高さを確認するために、より多くの利益を上げようと考えるようになった。
本来富を激しく否定していたカルヴァンでしたが、それがかえって利潤の追求を許すようになったのです。
この利潤を追求する姿勢が「目的合理性」を生みます。
ただがむしゃらに働くのではなく、利潤を最大にするという目的を達成するために何をするべきかを合理的に考える、という精神が生まれたのです。これこそまさに資本主義精神です。
その結果利潤を最大にするのが目的なのだから、今の職業でなく別の職業を始めたほうがいい、という考えも当然出てきて様々な産業がつぎつぎと誕生しました。
もちろんこの影響はフランスにも波及し、カルヴァン派はフランスでユグノーと呼ばれました。
カトリックであるフランスでも次第に勢力を伸ばしていったユグノーは国内でも無視できない存在となります。
そしてユグノー戦争が勃発し、旧教対新教対立で国内が混乱。アンリ四世がナントの勅令を出し、ユグノーにも大幅な信教の自由を与えて戦争を終わらせました。
これで立場を確立したユグノーによりフランス経済は活性化。予定説を信じる働き者ですから必然の結果です。しかも商工業者が多かったのでその貢献度は非常に高かった。
しかし「太陽王」ルイ14世は、民も絶対君主である国王と同じ宗教を信仰するべきであるとし、あろうことかナントの勅令を廃止ししてしまいます。その結果ユグノーがどんどん国外に亡命。国内産業も没落しました。
文字通り世界史を変えたカルヴァンの予定説。ここでは述べませんが資本主義だけでなく、民主主義のもとにもなっています。つまり、近代国家を理解する上で避けて通れない存在なのです。日本人にはヨーロッパのキリスト教世界を理解するのは骨の折れる作業だと思います。しかし、民主主義、資本主義を語る国であるならばその思想を理解しなければいけないし、理解しようと心掛けなければいけません。そうすれば今この国の資本主義、民主主義が機能しているのかが見えてくるはずです。
グループAに入ったスイスは、6月11日ランスでアルバニアと初戦を戦います。
逮捕されたFIFAの幹部たちを見たら、カルヴァンは卒倒するかもしれませんね。
カルヴァンの思想はキリスト教を本来の姿に戻すというものです。
そもそもキリスト教は金儲けを許さない宗教でした。聖書にそう書かれています。
だからカルヴァンも富は絶対によろしくないと考えた。
生活は徹底的に質素にし、ほんの少しの楽しみでも遠ざけるべきだと教えました。
しかし皮肉にも予定説を信じるとカネがどんどん貯まる。
なぜか。まず、質素な生活をしていれば支出が少ないのは当たり前です。そのうえ予定説を信じるとよく働くようになるから収入も増えるのです。どうしてよく働くようになるのかというと、自分の人生は「神」が定めたものだ、と考えるのが予定説です。それなら自分の職業も「神」が定めたものに違いない。これを「天職」と言います。だから怠けずに働く。
もともとキリスト教の教えには「労働こそが救済の手段である」という思想がありました。これをドイツの社会学者マックス・ウェーバーは「行動的禁欲」と呼びます。
予定説を信じた人は天職を一生懸命に行い、ほかの喜びを禁欲する。それでも救われるかどうかはわからないから、少しでも気が楽になるように一心不乱に働くのです。
これならお金が貯まるに決まっています。
さらに労働は隣人愛の実践にもつながります。
他人の求めるサービスを提供すれば、それは隣人愛をおこなったことにもなるからです。
これでさらに働くことが正しくなりました。
そしてその指標となるのが利潤です。
そこで隣人愛の高さを確認するために、より多くの利益を上げようと考えるようになった。
本来富を激しく否定していたカルヴァンでしたが、それがかえって利潤の追求を許すようになったのです。
この利潤を追求する姿勢が「目的合理性」を生みます。
ただがむしゃらに働くのではなく、利潤を最大にするという目的を達成するために何をするべきかを合理的に考える、という精神が生まれたのです。これこそまさに資本主義精神です。
その結果利潤を最大にするのが目的なのだから、今の職業でなく別の職業を始めたほうがいい、という考えも当然出てきて様々な産業がつぎつぎと誕生しました。
もちろんこの影響はフランスにも波及し、カルヴァン派はフランスでユグノーと呼ばれました。
カトリックであるフランスでも次第に勢力を伸ばしていったユグノーは国内でも無視できない存在となります。
そしてユグノー戦争が勃発し、旧教対新教対立で国内が混乱。アンリ四世がナントの勅令を出し、ユグノーにも大幅な信教の自由を与えて戦争を終わらせました。
これで立場を確立したユグノーによりフランス経済は活性化。予定説を信じる働き者ですから必然の結果です。しかも商工業者が多かったのでその貢献度は非常に高かった。
しかし「太陽王」ルイ14世は、民も絶対君主である国王と同じ宗教を信仰するべきであるとし、あろうことかナントの勅令を廃止ししてしまいます。その結果ユグノーがどんどん国外に亡命。国内産業も没落しました。
文字通り世界史を変えたカルヴァンの予定説。ここでは述べませんが資本主義だけでなく、民主主義のもとにもなっています。つまり、近代国家を理解する上で避けて通れない存在なのです。日本人にはヨーロッパのキリスト教世界を理解するのは骨の折れる作業だと思います。しかし、民主主義、資本主義を語る国であるならばその思想を理解しなければいけないし、理解しようと心掛けなければいけません。そうすれば今この国の資本主義、民主主義が機能しているのかが見えてくるはずです。
グループAに入ったスイスは、6月11日ランスでアルバニアと初戦を戦います。
逮捕されたFIFAの幹部たちを見たら、カルヴァンは卒倒するかもしれませんね。
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